前回は不動産取得時に関する税金のお話をしました。
今回は不動産保有時に掛かる費用などをご紹介したいと思います。
不動産に関する税金②
不動産を保有している時にかかる税金は2つあります。
1.固定資産税、2.都市計画税
(都市計画税については、割愛しますね)
1.固定資産税
不動産を保有している期間は、毎年、固定資産税が必要となってきます。
賃貸住宅にお住まいになられていると、必要ない税金ですが、戸建などを持つと必要となってきます。
これが、意外と毎年結構のしかかってくるので、不動産購入時には、このランニングコストをキチンと想定して計算に入れておかないと大変になります。
では、これから解説していきたいと思います。
①納付先:不動産のある市町村に収めなければなりませんので、登録されている方の元へ市町村から毎年固定資産税納付のお知らせが届きます。
②納付(納税)する人:毎年1月1日現在に固定資産課税台帳に所有者として登録されている人が納付(納税)する義務を負うことになります。
つまり!1月1日に不動産を保有しているAさんが、3月30日にBさんへその不動産を売却したとしても納付(納税)者はAさんということです。
ただ、そうすると何だかAさんが可哀そうですよね。そこで、慣例ではありますが、不動産売買において引き渡すまでがAさん、引き渡した時からBさんが負担するように代金を調整することが多いです。
この納付(納税)者にはいくつか例外がありますが、少しびっくりする例外がこちら。
・災害などで所有者が不明な場合は、1月1日に使用している方が納税義務を負う。
毎度おなじみ税額はおいくら?ということですが、以下の計算式になります。
固定資産税=固定資産税評価額×1.4%(標準税率※)
※標準税率は各市町村ごとに税率を決めることが出来るので、事前に確認が必要です)
固定資産税評価額はどう決まるの?というと、1月1日に固定資産課税台帳に登録されている価格が固定資産税評価額となります。(不動産に関する税金①で説明しましたね)
ちなみに、固定資産税評価額が以下の場合には、固定資産税は掛かりません。
・土地:30万円未満
・家屋:20万円未満
固定資産税評価額(課税標準)には特例あり
固定資産税評価額の部分を調整する特例が3つあります。
①200㎡以下の住宅用地:固定資産税評価額×1/6
②一般住宅用地200㎡以下の部分:固定資産税評価額×1/6
③一般住宅用地200㎡以上の部分:固定資産税評価額×1/3
固定資産税にも特例あり
2020年3月31日(2018年3月31日までだったのが延長されてます)までに新築された住宅については、固定資産税が課される年度から税額軽減措置があります。
その減額される税額の計算式は、以下の通りです。
固定資産税額×床面積(120㎡が上限)/その家屋の総床面積×1/2=減額される税額
例えば150㎡の総床面積の住宅を購入していたとしますね。
課税標準額(固定資産税評価額)を1,800万円とすると。
・減額前税額:1,800万円×1.4%=252,000円
・減額される税額:252,000円×120㎡/150㎡×1/2=100,800円
・減額後の税額:252,000円―100,800円=151,200円
この減税が措置にも要件がいくつかあります。
【適用要件】
・居住用部分は総床面積の50%以上
・マイホームなど:50㎡以上280㎡以下
・賃貸住宅など:40㎡以上280㎡以下
あと、この減税措置には期間がありますので、ずっと受けれるわけではないのでご注意ください。
■減額期間
一般新築住宅 | 認定長期優良住宅 | |
戸建住宅等 | 3年度分 | 5年度分 |
マンション等 | 5年度分 | 7年度分 |
住宅を購入される方にとってはここまでが重要ですね。
一応、固定資産の評価は総務大臣が定めた固定資産評価基準にもとづいて、市町村の固定資産評価印が行いますよ。豆知識です。