写真:Myダラニ(筆者の私物です)
奈良県で有名なものはなんでしょうか?
東大寺、大仏、鹿、奈良漬けというのが一般的かもしれませんね。
実は、奈良県は漢方薬も非常に有名な地域なのです。
今回はその漢方薬の中でも、奈良県内で親しまれている「陀羅尼助丸」をご紹介したいと思います。
実際私は常に持ち歩いてますが、なかなかご存知ない方に出会いませんので・・・。
万病に効くといわれる陀羅尼助丸とは
陀羅尼助丸をご紹介する前に奈良県での漢方の歴史について少しだけ説明をしておきたいと思います。
奈良と薬の関係
遡ること約1400年前。飛鳥時代の推古天皇が薬猟(くすりがり)をしたという記述が日本書紀にあります。
現在の宇陀市あたりで薬用の草を採取していたようですね。
今でも非常に豊かな自然に恵まれていますので、宇陀市や飛鳥地方などは非常に植物が生い茂っていたことは想像に難くないです。
それに加え、この時代ですから中国から薬草も持ち込まれている可能性があります。
「くすりのまち」として有名な高取町の記述では、「秘伝の処方との合薬により家伝薬がつくられ、修験者によって大和の薬が、全国に広められたのが、大和売薬の興りとなった」とありますね。
さらに、江戸時代に入ると、富山の薬売り(こちらの方が全国的にはメジャーでしょうか)とバッティングするのを避けるために、「仲間取締役議定書連印帳」が結ばれるほどになります。
きちんとした住み分けをすることによって、各自の利益を守り、日本の健康を守ろうという意識の表れですね。
ちなみにこの印帳を結ぶきっかけを作ったのは、奈良テレビ放送のCMでおなじみの三光丸の当主だそうです。
三光丸はwikiによると日本で最古の製薬会社であるとのこと。
尚、江戸時代以降、蘭学など西洋医学が取り入れられ、西洋文化が広まると共に西洋医学の導入を積極的に推し進められてきた結果が現在の医薬品に繋がっているのです。
奈良県出身者創業の製薬会社
先にも書きましたが、奈良と薬は非常に密接な関係に昔からありました。
奈良県民は幼き頃から薬に触れる機会が多かったのか、奈良県出身者が創業した製薬会社が多数存在します。
例)
①武田薬品工業株式会社:奈良県河合町出身の近江長兵衛が創業とされています。
※武田薬品工業公式Webサイトには出身地までの記載はありません。
②株式会社ツムラ:奈良県出身の津村重舎が創業者です。
③ロート製薬株式会社:津村重舎の実兄である山田安民が創業。つまり(株)ツムラとロート製薬(株)はアディダスとプーマと同じ関係なんですね。
これで奈良県が薬に関して非常に関りが深いことが分かりました。
実際、奈良県が2015年から漢方産業化に向けた取組みを始めています。
陀羅尼助丸とは
陀羅尼助丸(だらにすけがん)はオウバクを主原料とした漢方薬です。
もともと、修験者が傷薬などにしたのが起源とも言われておりますので、万能薬イメージが非常に強いです。
効能・効果についても書いてありますが、「食欲不振、胃部・腹部膨満感、消化不良、胃もたれ、はきけ・・・」とスーパー胃腸薬のように羅列されています。
さらに、書いてはありませんが、腹痛の際にも服用します。
(私は二日酔い防止のためにお酒を飲む前にも服用しています。黄色のパッケージの企業である銭谷小角堂さんのWebサイトで記載がありましたので)
ちなみに私は写真の通り二つの陀羅尼助丸(Myダラニ)を持っています。
単純に最初に飲み始めたのが黄色の方で、緑の方は最近薬局で買いました。
黄色の方はECサイトで購入ですね。
陀羅尼助丸も複数の企業が精製しています。
画像を見ると分かりますが、中に含まれる成分が違いますね、少し。
これは、それぞれに伝わる製法の違いから生まれるものだと思います。
陀羅尼助丸って1回何錠?
通常の風邪薬など市販薬はイメージ的には1錠~3錠くらいです。
しかし陀羅尼助丸に限っては、何と!20粒~30粒(成人)です。
これはあまり化学薬品を使用していないので、1錠に成分を凝縮できないためだそうです。
どれくらいの量かというと1枚目の画像の1袋が20粒です。
かなりの小粒なので、錠剤が飲みにくい方も大丈夫だと思いますよ。
大体直径3㎜程度です。
臭いは多少あるものの、そこまできつくはないです。
常備薬として携帯していても大丈夫かな。
胃腸にお悩みの皆さん、奈良の伝統薬の陀羅尼助丸を持ってお出かけしましょうね!
※個人によって効き目や効果時間などが違ってきますので、利用される際は必ず注意書きをよく読んでご利用ください。また、起源などは所説ありますので、今回ご紹介した内容は一説となります。