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結核は過去の病気ではありません!! ~毎年9月24日から30日は結核予防週間です~

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9月24日から9月30日は結核予防週間です

  令和元年結核予防週間 標語 

 『あのとき、〇〇していれば…』
                              いつもと違うところを医師に伝えましょう!                

結核の症状には特徴的なものはなく、せき、たん、微熱や倦怠感など「風邪」の症状とよく似ています。異なるのはそれらの症状が長引くことです

せっかく病院に行ったのに、症状を上手に医師に伝えられず、結核の発見が遅れた患者と、症状の聞き取りが不十分だったため、いつもの「風邪」だろうと思って必要な検査をしなかった医師の心境を標語で表しています。病院を受診した時にいつもの「風邪」と違うところがあれば、それを医師に伝えることが大切です

 

 結核の原因は何?

結核は『結核菌』という細菌によって起こります。

                    

 結核は昔の病気ではないのですか?

結核は現在でも1年間に1万5千人近くの患者さんが発生し、うち約2千人が亡くなるわが国では最大の感染症です。

奈良市では、平成30年には59人の新しい患者さんが発生し、そのうち7割が65歳以上の高齢者でした。以前結核は死亡原因の上位であり、流行していたため、高齢者の中には結核菌に感染している人がいます。年齢を重ね免疫力が低下することで発症することがあるため、高齢者の割合が高いのはこのような理由のためです。

また、若い世代の方でも、ストレスや過労などによる免疫力の低下により、結核を発症することがあるので注意が必要です  

 

 結核はどのようにしてうつりますか?   

 肺結核患者のせきやくしゃみ等のしぶきの中にいる「結核菌」を吸い込むことによって結核はうつります。特に換気が悪い場所で長い時間一緒にいる場合は結核菌を吸い込む危険性が高まります。屋外での接触やすれ違う程度の接触では感染の危険性はありません。また患者の使用した食器や衣類、地上に吐かれた「たん」や「つば」から感染が起こることはありません。

 感染と発病は違う!!  

感染とは、結核菌を吸い込んでいるが身体の免疫機能により体内に結核菌を閉じ込めている状態をいいます。他人にうつすことはなく、胸部レントゲン検査でも異常は見られません。

発病は、身体の免疫力・抵抗力が低下し、結核菌が発動し始めている状態であり、他人に感染させる可能性があります。胸部レントゲン検査で影がうつります。病気になったり、ストレスや疲れなどで免疫力が低くなったりした時に発病の危険性が高まります 

 結核の症状は?

結核の7割以上は肺結核であり、その症状は風邪とよく似ています

また、症状の現れ方には個人差があり、高齢者には症状が出にくく、受診が遅れる場合もあります。せきがなくても、微熱・食欲不振・からだのだるさが続く場合には、必ず医療機関で胸部レントゲン検査を受けましょう!

 気をつけよう、長引くこんな症状!!

  • せき
  • たん、血たん
  • 胸痛
  • 微熱、発熱
  • やせる、体重の減少
  • 食欲不振
  • だるい       など 

        

このような症状が2週間以上続く場合は医療機関を受診しましょう。 

  • 糖尿病人工透析大きな手術などで体力が弱っている人は免疫力が低下し、結核を発病しやすいので、普段から定期的に主治医に診てもらいましょう。
  • 若い人でも無理なダイエットや偏った食生活、徹夜など不規則な生活を続けていると、体力や免疫力が低下し、発病の要因になる場合があります。
  • 高齢者は、過去に結核菌に感染した可能性が高いことに加え体力が低下していたり慢性疾患があることが多く、免疫力の低下により発病する場合があります。また、新たに結核菌に感染し、発病に至る場合もあります。                                                   

 

 

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結核の治療方法

結核の治療は、抗結核薬の服用により行います。3~4種類の薬を6~12か月くらい毎日きちんと服用することで完治させることができるようになりました。しかしながら、症状が消えたからといって治療の途中で服薬をやめてしまうと治りません。それどころか、菌は抵抗力をつけ、薬が効かない耐性菌になることもあります。再発を防ぐためにも、主治医の指示通り内服することが大切です。

保健所では、治療のための服薬支援(DOTS)を行っています。

 

 

結核を予防するために・・・

(1)BCG予防接種を受けましょう(乳児)

抵抗力の弱い赤ちゃんは、結核に感染すると重症化しやすいため、生後12か月まで(標準接種月齢は生後5か月~8か月)に必ずBCG接種を受けましょう。 

奈良市BCG接種について

(2)栄養バランスのとれた食生活を心がけましょう。

(3)疲労を避けストレス解消を心がけましょう。

(4)禁煙しましょう。

 タバコの煙に含まれる有害物質は約200種類。肺がんの危険性はもちろんのこと、結核の発病にも影響を与える危険性があります。

(5)年に1回は健康診断(胸部レントゲン検査)を受けましょう。

結核の早期発見は、病気の重症化を防ぐだけでなく、家族や友人、職場等への感染の拡大を防ぐことにつながります。職場で健診のある方はその機会を逃さず、受検しましょう。

 

◇奈良市の結核住民検診のお知らせ 

  • [とき] 毎月第3土曜日    9:30~10:30     (第3土曜日が祝日の月は第2土曜日)

    ※日程はしみんだよりをご覧ください。   

  • [ところ]  奈良市総合医療検査センター(メディカルなら)
  • [内容]  胸部X線検査
  • [対象] 65歳以上の奈良市民 (事業所等で受診する者を除く)
  • [申し込み] 毎月、月初めから前日までに 保健予防課 へ電話予約
  • [定員] 15名
  • [費用] 無料

                                                    

 


 

 

日本の結核の状況

結核低まん延国を目指して…

日本の結核罹患率(2018年)は12.3であり、世界の中ではまだ中まん延国ですが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックまでに低まん延国(結核罹患率10以下)の仲間入りをするための対策が進められています。

※罹患率:人口10万人あたりの患者数

 高齢者の患者が多い

高齢者の人口割合の増加とともに、新たに発生した結核患者のうち高齢者の占める割合が高くなっています。新たに結核と診断された患者のうち、65歳以上が約7割を占め、特に全ての結核患者の3人に1人が80歳以上であり、高齢者の患者が多いです。

 

 外国生まれの患者が増えている

外国生まれの患者数は増加傾向にあり、2018 年は1667人と増加し、新たに診断された患者のうち約1割を占めています。これは東南アジアの結核まん延国からの入国者の急増によるものと考えられており、外国生まれの患者の半数以上は34歳以下の若年層で、特に20歳代の患者が多いです。また、入国後5年以内に発症した患者が52.9%を占めています。

 

奈良市の現状 

◇奈良市の罹患率

奈良市の罹患率(人口10万人あたりの患者数)は16.6です。10年前の平成20年と比べると減少していますがここ数年は減少速度は鈍化しています。また、全国の罹患率12.3と比較すると高い値となっています。

      罹患率グラフ

 

◇奈良市における結核新登録患者の年齢別内訳

奈良市では、平成30年には59人の新しい結核患者が発生しました。

奈良市でも全国の傾向と同様に、新たに結核と診断された患者の約7割が65歳以上となっています。体力が低下する高齢者の方々で、せきが続くなどの症状があったら早めに医療機関を受診しましょう。

  

 パンフレットが必要な方は下記をご利用ください

「奈良市結核だより」(441KB)

「もっと知ろうよ!高齢者の結核」(318KB)

 

リンク

もっと結核について知りたい方へ

                                               このページのトップへ

 

引用元