奈良市内でも投込みヒーターによる火災が発生しています。
投込みヒーターとは・・・鉄製バケツなどの容器に水を張り、投込みヒーターを入れることにより簡単に湯を沸かすことができるもので、建築現場などで電気はきているが、お湯は出ないような場所で重宝します。
火災事例
(1)洗濯層内で使用し、電源を入れたまま放置したため、浴槽内の水が蒸発し、発熱線が露出、空炊き状態となり、樹脂製浴槽に接触し発火した。
(2)自宅浴室内に置いた鉄製バケツでお湯を沸かした後、電源を切るのを忘れ、浴室扉の取っ手に投込みヒーターをかけたため、浴室扉に発熱線が接触し、発火した。
(3)建築現場でポリバケツに入れ使用中、電源を切り忘れ帰宅し、ポリバケツ内の水が蒸発、パイプヒーター発熱線が空炊き状態となり、ポリバケツが発火した。
火災の傾向
南消防署管内で発生した事案では高齢の方で過去に建設業や内装業など投込みヒーターを使用した事のある方や存在を知っている方に多い傾向があります。また、一般住宅の室内で使用されているケースが多く、スイッチの切り忘れや使用放置により可燃物に接触し発火するなど、人為的ミスによる事例が多くなっています。
火災を防ぐために
(1)使用後は電源を必ず切る。
電源の切断は電源プラグを抜くことで可能となります。電源の切り忘れによる火災が最も多いため、必ず電源を切るようにしてください。
(2)樹脂製容器で使用しない。
樹脂製の容器を使用すると、容器の溶融、火災、感電などの原因となります。金属製バケツを不燃性の床の上で周りに可燃物を置かずに使用してください。
(3)ヒーターは必ず水中で電源を入れる。
投込みヒーターの発熱線は電源プラグを差し込むとすぐに高温になるため、水中に入れてから、電源プラグを差し込むようにしてください。
(4)目を離さない。
目の届く範囲で使用し、その場を離れないようにしてください。長時間使用することにより水が蒸発し、水位が低下すると、空炊き状態になり火災の原因になります。常に最低水位表示以上の水位を維持するようにしてください。
(5)使用後はすぐに水中から出さない。
使用後は電源プラグを先に抜き、高温となっているため、充分冷めるまで容器から出さないようにしてください。容器から出す際も、投込みヒーターの置く場所は可燃物と接触しない場所に置いてください。
(6)安全装置付の製品も販売されています。
温度調整付や空炊き防止機能付きなどの安全装置付の投込みヒーターを使用することで火災危険が減少します。また、ヒータースタンドを使用することにより可燃物に接触する可能性が低くなり、安全性が増します。
※温度調整機能・・・水温を任意の温度に設定でき、その温度をサーモスタットで感知し維持できる機能。
※空炊き防止装置・・・ヒーター本体の温度がある一定の温度まで上昇すると自動的にスイッチがオフになる機能。
※ヒータースタンド・・・容器に投げ込みヒーターを固定できる器具。
参考リンク |
「初めて投込みヒーターをご使用になる方へ(PDF409KB)」<株式会社八光電気公式ホームページ> |
「バケツ用ヒーター(投込みヒーター)と火災(実験動画あり)」<株式会社八光電気公式ホームページ> |