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学校における食育の推進(令和6年度)

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更新日:2024年12月26日更新

学校における食育推進

 奈良市では、「食育基本法」「奈良県食育推進計画」及び「奈良市食と農の未来づくり推進計画」に基づき、子どもたちが食に関する知識と望ましい食習慣を身に付け、将来にわたり心身ともに健全な食生活を実践することができるよう、学校、家庭、教育委員会、地域、関係団体等が連携して食育を推進しています。

 奈良市立小・中学校は、小学校38校・中学校18校・小中一貫校4校の60校です。食に関する指導に当たっては、給食の時間や各教科、道徳科など学校教育活動全体として各校で取り組んでいます。また、小・中学校の約21校に栄養教諭等が配置されており、未配置校へは担当の栄養教諭等がその専門性を生かした食育の授業を行っています。

市立小学校における「食に関する指導プログラム」

 市立小学校における食育推進のため、栄養教諭・学校栄養職員による「食に関する指導プログラム」を実施しています。

《事業目的》

・市立小学校の全ての子どもたちに等しく食に関する指導を行う。

・学校給食を基盤とし、子どもたちの健やかな心身の育成を図るために、食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けさせる。

・食を通じて奈良のよさを知り、自分の生まれ育った地域への誇りを醸成する。

《指導内容例》

令和6年度 奈良市立小学校 食に関する指導
学年 指導における題材例 ねらい
1年

「たべもののなまえをしろう」

 

「きゅうしょくってなあに?」

・食べ物に関心を持ち、苦手なものも食べてみようとする意欲を持つ。

 

・給食がどのように作られているかを知る。(調理員さんへの感謝)

2年

「食べもののはたらき」                

 

「野菜となかよし」

 

「おせちのひみつ」

 

・食べ物の働きを知り、いろいろな食べ物を好き嫌いなく食べようとする意欲を持つ。

・野菜の働きを知り、好き嫌いせず進んで食べる意欲を持つ。

・様々なおせち料理に込められた意味を知ることを通して、昔から伝わる物や料理にはどんな願いが込められているのかを考えさせ、伝統や文化に親しみ、愛着を持とうとする心情を育てる。

3年

「バランスのとれた生活」

 

「すがたをかえる大豆」

・食べ物の体に良いとりかた(3つのグループの食べ物を組み合わせてとる)が分かる。

・大豆の特性や大豆からできている食べ物をバランスよく食べようとする意欲を持つ。

4年

「カルシウムのはたらき」 

 

「食生活を考えよう」

・成長期であることから、骨を丈夫にする栄養・生活習慣を知り、実践しようとする。

・食べ物の働きを知り、いろいろな食べ物をバランスよく食べようとする意欲を持つ。

5年

「五大栄養素を知ろう」

 

「奈良の食文化再発見・麦縄を知ろう」

・五大栄養素とその働きを知り、給食から栄養のバランスを考える。

 

・奈良の食文化に関心を持ち、伝統文化を守り伝える心を育てる。

学校における食育の取組紹介

令和6年度

 
  奈良市立春日中学校

 春日中② 春日中① 春日中③ 春日中④ ​​
内容

「心に響く食育を目指して ~食べることを自分事に、給食から広げる3カ年の取り組み~」

 食べることは、命をつなぎ健康に過ごすために欠かすことのできないものです。学校の食育の中心となる「給食」を生徒主体の活動で見つめ直すことにより、自分と給食をつなげることになった数年間に渡る取り組みです。

『春日の台所』係・委員会活動(2021年度)
 給食に関わる人々の様子を知ることにより給食に関心を持たせることを目的として、調理員さんの作業を取材し全校集会で発表しました。「食べ残ししない」「ありがとうと言いたい」など、感謝の心に気づく活動になりました。

『残食の行方』生徒会活動(2022年度)
 「残食の行方を追う」ことから「食品ロス問題」へと視野を広げ、残食が環境に与える負荷を自分事として捉え、食への感謝や望ましい食行動を考えることを目的とした活動を行いました。生徒会が中心となり、奈良市環境政策課による講演を開催し、その後、「食品ロス」をテーマに、生徒自身が調べ学習を行いました。さらに、グループ討議や各クラスでのポスターセッションを行い、全校集会での発表へと学びを広げました。また、「残食出しま宣言」(「嫌いなものは一口でも食べてみる」「運動してお腹を空かせる」「家でも少しずつ食べる量を増やす」など)と称し、食品ロス問題を自分の生活に引き戻し【宣言すること】で学びを自分事としました。

『献立ができるまで』家庭科学習(2023年度)
 自分の思いが給食に反映される喜びを実感し、喫食意欲の向上につなげることをねらいとし、給食で残量の多かった「ひじき」のアレンジ料理開発にチャレンジしました。学校給食に取り入れてもらえるよう、事前に担当の栄養士さんから給食献立作成における栄養面や調理面などの注意点を伺い、嗜好・調理・食材の調達等に配慮した献立を考案しました。生徒全員がプレゼン発表し、投票により各クラスの代表料理を決めました。( 1組 ひじきカレー、2組 ひじきポテトサラダ、3組 ひじきそぼろ(写真)、4組 ひじきのやみつきサラダ)さらに、学校給食での調理上の工夫や食材選びについて、栄養士さんからのアドバイスを参考に調理実習で工程を確認した後、市の献立作成会議に提案しました。

『春日中考案献立の実施』学校給食(2024年度)
 本校の提案を受け、給食関係者による献立立案会議や学校給食献立会議、調理研究会が数回行なわれました。大量調理である学校給食に取り入れやすい「ひじきカレー」を10月の献立で実施することになりました。ひじきカレーを食べた生徒からは、「自分たちが考えた料理が給食に出されてうれしい」「ひじきの味がせず美味しかった」「また出して欲しい」などの感想が出ました。地域の小学校でも「今後もひじきカレーを出してほしい」「中学生のみなさんありがとう」などの感想があり、残量は小中ともに少なく、たくさん食べることができました。                    また、市内小中学校から「見慣れない、食べ慣れないので減らしている子が目立った」「いつもより多く残った」という意見も少しありましたが、大多数の学校からは「「好評だった」「どんな味だろう?と不安だったが、食べてみたら美味しかった」「嫌いと言っていた児童が多かったが、いざ食べてみると美味しいと残食がほとんど無かった」「中学生が考えたことにびっくりしていた」「ひじきのアイデアが斬新で味も美味しい」という意見をいただきました。

 
奈良市立平城小学校
平城①​ ​ 平城③平城② 平城③​​
内容

「食べて元気に」 ~お米について知ろう~

 5年生の児童は、総合的な学習の時間において地域の方の協力のもと校区の田んぼで、1学期には田植え、2学期には稲刈りや脱穀、もみすりなど米作りの体験を行いました。また、栄養士からすり鉢等を利用した精米を教わり、「玄米」が「白米」になる過程も確認できました。児童は、この半年間の学習で米作りの方の苦労が分かり、生産者への感謝の気持ちが育ちました。

 5年生の家庭科「食べて元気に」の単元では、日本の伝統的な和食の基本となる主食(ご飯)としる物(みそ汁)を学習しますが、本校では、特に「米」に焦点をあてた授業を行いました。最初に、玄米と白米を手に取って、それぞれの特徴や精米による栄養価の違いを表にまとめました。また、日本人が「ご飯」を主食として食べる理由を考えて発表しました。児童は、ご飯が日本人にとってとても大切な食べ物であることを感じたようです。

 ワークシートには、「これからは米をかみしめ、そして、大切に消費して食品ロスをなるべくさけていきたい」「今後は玄米も食べていきたい」「米すごい。みんながお米の作り方を知ったらお米を大切にできる。食べ物を残さない!」などの感想がありました。また、授業後の給食ではご飯をしっかり食べる様子が見られ、ご飯の残量が減りました。

学校における食育の推進体制

主に学校が行うもの

・食育推進委員会等の設置、食に関する指導の全体計画の作成

・食生活実態調査等の実施、調査結果を活用した食育

・食に関する指導(給食の時間の指導、教科等の指導、個別的な相談指導)

・啓発資料を用いた情報提供やホームページを通じた情報発信

・学校給食での「食育月間」・「食育の日」の取組 

・学校給食週間の取組

家庭や地域と連携したもの

・給食試食会

・授業参観、親子料理教室、保護者対象研修会(料理教室・講演会)

・生産者等との連携

主に教育委員会が行うもの

・食育推進状況調査(年1回程度)教育委員会が各校の実施状況を把握する

・食育協議会食育推進部会(年3回程度)

・栄養教諭・学校栄養職員研修会(年2回程度)

・夏期衛生研修会

・給食物資を通じた地場産物の活用

・学校給食の紹介(「古都ならの日」「食育の日」等の献立) 献立紹介ページへ

・指導主事による学校訪問

関連リンク

学校における食育の推進・学校給食の充実(文部科学省)<外部リンク>

 

 

引用元