0120-1504-09
menu

学校における食育の推進

Top/奈良市の生活情報/学校における食育の推進
更新日:2024年5月13日更新

学校における食育推進

 奈良市では、「食育基本法」「奈良県食育推進計画」及び「奈良市食と農の未来づくり推進計画」に基づき、子どもたちが食に関する知識と望ましい食習慣を身に付け、将来にわたり心身ともに健全な食生活を実践することができるよう、学校、家庭、教育委員会、地域、関係団体等が連携して食育を推進しています。

 奈良市立小・中学校は、小学校38校・中学校18校・小中一貫校4校の60校です。食に関する指導に当たっては、給食の時間や各教科、道徳科など学校教育活動全体として各校で取り組んでいます。また、小・中学校の約20校に栄養教諭等が配置されており、未配置校へは担当の栄養教諭等がその専門性を生かした食育の授業を行っています。

市立小学校における「食に関する指導プログラム」

 市立小学校における食育推進のため、栄養教諭・学校栄養職員による「食に関する指導プログラム」を実施しています。

《事業目的》

・市立小学校の全ての子どもたちに等しく食に関する指導を行う。

・学校給食を基盤とし、子どもたちの健やかな心身の育成を図るために、食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けさせる。

・食を通じて奈良のよさを知り、自分の生まれ育った地域への誇りを醸成する。

《指導内容例》

令和5年度 奈良市立小学校 食に関する指導
学年 指導における題材例 ねらい
1年

「たべもののなまえをしろう」

 

「きゅうしょくってなあに?」

・食べ物に関心を持ち、苦手なものも食べてみようとする意欲を持つ。

 

・給食がどのように作られているかを知る。(調理員さんへの感謝)

2年

「食べもののはたらき」                

 

「野菜となかよし」

 

「おせちのひみつ」

 

・食べ物の働きを知り、いろいろな食べ物を好き嫌いなく食べようとする意欲を持つ。

・野菜の働きを知り、好き嫌いせず進んで食べる意欲を持つ。

・様々なおせち料理に込められた意味を知ることを通して、昔から伝わる物や料理にはどんな願いが込められているのかを考えさせ、伝統や文化に親しみ、愛着を持とうとする心情を育てる。

3年

「バランスのとれた生活」

 

「すがたをかえる大豆」

・食べ物の体に良いとりかた(3つのグループの食べ物を組み合わせてとる)が分かる。

・大豆の特性や大豆からできている食べ物をバランスよく食べようとする意欲を持つ。

4年

「カルシウムのはたらき」 

 

「食生活を考えよう」

・成長期であることから、骨を丈夫にする栄養・生活習慣を知り、実践しようとする。

・食べ物の働きを知り、いろいろな食べ物をバランスよく食べようとする意欲を持つ。

5年

「五大栄養素を知ろう」

 

「奈良の食文化再発見・麦縄を知ろう」

・五大栄養素とその働きを知り、給食から栄養のバランスを考える。

 

・奈良の食文化に関心を持ち、伝統文化を守り伝える心を育てる。

学校における食育の取組紹介

令和5年度

 
奈良市立済美南小学校(5年生)       内容      

済美南小①

   田植え後の様子

済美南小①

   手作業で脱穀

済美南小①

 

済美南小①

 栄養士による食に関する授業​

総合的な学習の時間

      「米作り体験」 

 1学期、子どもたちに食に関するアンケートをとったところ、「パンよりご飯が好き」と答えた割合は、「ご飯よりパンが好き」と答えた割合より約10%上回りましたが、「和食より洋食が好き」と答えた割合は、「洋食より和食が好き」と答えた割合より約20%上回っていました。お米は好きだけど洋食の方を好むことが分かりました。子どもたちには、お米や和食についての魅力をもっと知らせたいと思いました。

 

 校庭の隅にある小さな田んぼを使い、地域の農家の協力を得ながら「米作り」を行いました。素足で田んぼに入ることを不安に感じたり、腰をかがめる作業で痛がったりする様子も見られましたが、当番制での水やりや観察を続けた結果、苗は立派な稲穂へと育ちました。9月には、田植えの時と同様に農家の方の協力を得て、チクチクする稲を鎌で友達と協力して収穫し、後日、ペットボトルを使った脱穀や割り箸での精米を行いました。この体験を通して、米作りの大変さが分かり、生産者の方への感謝の気持ちが高まったようです。

 

 また、2学期末には中学校の栄養士を講師に招き「和食について考えよう」の食育の授業で、一汁三菜の和食の良さや出汁の旨味について学びました。「お味噌汁を作りたい」「和食について知ることができて良かった」という感想がありました。

 

 3学期には体育館で「お米パーティ」を開き、1年間の米作りの体験を写真やクイズを入れたスライドを使って共有しました。発表後には収穫した米でおにぎりを作り、コロナ禍では出来なかった地域の方と一緒に試食をすることができました。

 

 米作りの学習は、子どもたちが日本の食文化を理解し、感謝の心を育む貴重な体験の場になりました。

 
奈良市立大宮小学校(5年生) 内容

大宮小 5年1

2

 

食育プログラム

      「奈良の食文化大発見・麦縄を知ろう」  

 奈良時代に伝わった「唐菓子」は御菓子のルーツです。春日大社のおん祭には多種類の唐菓子が伝承されており、その一つである「麦縄」は、奈良の特産品「素麺」のルーツです。 

 子どもたちは、「麦縄」の授業を通して、奈良の歴史や食文化を知り、食べ繋いでいくことで無形の文化財である食文化を守ることの大切さに気づきました。

 

 
奈良市立六条小学校(6年生) 内容

六条小 6年の授業の様子

六条小 6年タブレット操作

六条小 6年の授業の様子

「家族のために 1食分のこんだてを考えよう」

 家庭科「こんだてを工夫して」の単元は、1食分の献立作成の方法や調理の基礎を理解するための学習です。

 学校給食に携わる栄養教諭が関わることにより、栄養を考えた食事の組み合わせや美味しく食べるための工夫について、より詳しく学ぶことが出来ました。 

 子どもたちは、普段から給食の食材を五大栄養素に分けたり、赤・黄・緑の三色食品群に分ける学習を英語で行ったりしているので、その活動を生かし、栄養バランスを考えた食材選びが出来ていました。

 今回、タブレットを使った献立作成やロイロノートでの発表を行うことにより、更に学習が深まったようです。

 また、一人ひとりが考えた献立は、栄養教諭のタブレットにも共有し、食材や調味料を追加したり作り方を書き加えたりして、後日ワークシートと共に返却しました。冬休み中に調理してみようという意欲にもつながったのではと考えます。

 

学校における食育の推進体制

主に学校が行うもの

・食育推進委員会等の設置、食に関する指導の全体計画の作成

・食生活実態調査等の実施、調査結果を活用した食育

・食に関する指導(給食の時間の指導、教科等の指導、個別的な相談指導)

・啓発資料を用いた情報提供やホームページを通じた情報発信

・学校給食での「食育月間」・「食育の日」の取組 

・学校給食週間の取組

家庭や地域と連携したもの

・給食試食会

・授業参観、親子料理教室、保護者対象研修会(料理教室・講演会)

・生産者等との連携

主に教育委員会が行うもの

・食育推進状況調査(年1回程度)教育委員会が各校の実施状況を把握する

・食育協議会食育推進部会(年3回程度)

・栄養教諭・学校栄養職員研修会(年2回程度)

・夏期衛生研修会

・給食物資を通じた地場産物の活用

・学校給食の紹介(「古都ならの日」「食育の日」等の献立) 献立紹介ページへ

・指導主事による学校訪問

関連リンク

学校における食育の推進・学校給食の充実(文部科学省)<外部リンク>

 

 

引用元