今回は、売却を依頼した際に不動産会社が対象不動産をどのように調査して、価格査定を行っていくのか、ご紹介していきます。
1.公簿などによる現況調査
⇒公簿とは、土地登記簿に記載された土地の面積のことです。その公簿と現況が一致しているかどうかを確認します。
2.聞き取り調査
⇒依頼者様が、対象物件の真の所有者様であるかどうかの確認や、意思の確認、対象物件の概要、近隣との関係性、売却希望価格を依頼者様に直接会って聞き取り調査します。
3.現地調査
⇒対象物件の状況が2の聞き取り調査内容と一致しているかを現地確認します。
4.生活関連施設の調査
⇒電気、ガス、上下水道などの生活インフラ関連施設状況を各会社の窓口で確認します。
5.法令上の制限調査
⇒一般の方には少々難しいですが、建築基準法や都市計画法(市街化区域かどうかなど。建てて良い条件が変わってきます)や条例などで対象物件がどのような規制を受けているのか(これから受ける可能性があるのか)を調査します。
なぜ調査しなければいけないのか
まず、売買において正確な情報を売主様、買主様に提供しなければ、売ることも買うことも判断がむつかしくなります。
その結果、被害を被るのは売主様、買主様。だけではありません。
実は、宅建業者(不動産会社)や宅建士が重要事項説明義務違反を理由に監督処分を受け、実害を被るケースもあります(実際の判例あり)
すべての方にとってこの調査というのは重要な役割を担ってきます。
その為、不動産会社は誠意をもって調査をする必要があります。また、調査にあたって売主様のご協力(資料の提出や正直な告白など)が必要となります。
不動産は、この世の中で全く同じものはない、貴重かつ重要な特性を持ったものです。不動産取引の安全性や消費者保護のから、物件の具体的な情報には十分注意しましょう。