所有している空き家や空地が、どのような状態になっていると不審者による放火の危険性が高まるのでしょうか。それは、管理されていないと思われる建物、土地です。
空き家は人の目がなく、燃えやすい枯草、ゴミ、紙ゴミなどが散乱していることが多いため、不審者による放火の可能性が高くなります。
このページでは、放火されないためには、どのような対策が必要なのか説明します。
消防庁の調べ(平成24年1月~12月)によると、日本全国の総出火件数は44,102件。そして出火原因の1位は「放火」となっており、実に年間5,340件(総出火数の約12.1%)でした。また、出火原因の特定が難しいものの、「放火の疑い」となっているのが3,184件もあり、「放火」と「放火の疑い」を合わせると、8,524件(総出火数の約19,3%)にも及びます。つまり、全ての火事の5件に1件は「放火」または「放火の疑い」が出火原因となっています。
また、「放火」と「放火の疑い」は人口の集中している都市部で特に多い傾向にあり、1位が東京都1,504件(東京都内の出火の約29.3%)、続いて大阪府で802件(大阪府内の出火の約28.5%)、3位は埼玉県で765件(埼玉県内の出火の約30.6%)、4位は神奈川県の651件(神奈川県内の出火の約28.4%)、5位は愛知県で618件(愛知県内の出火の約23.6%)となっています。大都市に空家や空地を所有されている方は特に注意が必要です。
空き家を火災から守るために
普段生活をしている自宅と違い、住んでいない家や空き地は管理がなかなか行き届きません。しかし、何も対策がないわけではありません。では、空き家・空地をどのように管理すべきなのでしょうか。
放火されてしまう原因
門扉が無い、または施錠されていないため、誰でも容易に進入できる。
人の目がないと思われてしまう。
ドア、窓等が施錠されていない(火を投げ入れられてしまう)
建物周辺、建物内に生活用品やゴミ、木くずや紙くずのような燃えやすいものがある。
放火を防ぐ対策
不審者の侵入を防ぐため、敷地周辺をフェンス等で周囲を囲む。
木くずや紙くず等の燃えやすいものは、置かない(放置しない)ようにする。
ガスや電気は遮断し、危険物(灯油等)は置かないようにする。
夜間、建物周辺を照明で明るくする。
管理者を明示して管理されていることをアピールする。
付近住民と連絡を取り合い、協力して放火に対して目を光らせる。